商品画像の調整を生成AIに頼むコツ|ChatGPTとGeminiで明るさ・白背景・シワ取り・色違いを検証

スマートトリミングAIを開発している株式会社セントラルオフィスです。
スマホで撮った商品写真の暗さやシワ、写り込んだ床を、ChatGPTやGeminiで直せないかと考えている方も多いのではないでしょうか。
ファッションECの現場でも、ELEMENTSが商品画像の色味を生成AIで一括してそろえる機能を出しているように、画像の手直しをAIに任せる動きがあります(ELEMENTSの発表より)。
ただ、手元のChatGPTやGeminiに「明るくして」「白背景にして」と頼んだとき、服そのものは元のまま返ってくるのでしょうか。
商品写真に写る服は、届く実物と同じでなければいけません。
ボタンの数やポケットの形が変わっていれば、写真と違う商品を届けることになります。
そこで、シャツとカーディガンの写真2枚に、明るさ・白背景・シワ取り・色違いの4つを頼み、出てきた16枚を元の写真と重ねて確かめてみました。
商品写真の手直しを生成AIで済ませたい方は、参考にしてください。
結論:商品画像の調整を生成AIに頼むやり方
結論から言うと、「形とボタンの数は変えないで」と書いても、生成AIは服を描き直します。
16枚のうち、形もボタンも元のままだったのは、ChatGPTの4枚だけでした。

ChatGPTはボタンを守った代わりにポケットを広げ、Geminiは服の輪郭を守った代わりにボタンを描き直しています。
どちらも、スマホの画面に収まる大きさで見ているうちは気づきにくい変化でした。
なので、明るさと白背景は描き直さないツールで済ませ、生成AIにはシワ取りと色違いだけを頼んで、出てきた画像を元の写真と並べて確かめるのがおすすめです。

手順
- 明るさと白背景は、画素を描き直さないツールで直す。 スマホの写真アプリの補正や、背景を消すサービスを使います
- シワ取りと色違いだけを生成AIに頼む。 この2つは、元の布を描き直さないとできない作業です
- 出てきた画像を、元の写真と同じ幅にそろえて並べる。 画素数が違っていれば、この時点で描き直された画像だと分かります
- 5か所を拡大して見比べる。 画素数・ボタン・ポケット・袖口と裾・色の5か所です。1か所でも違えば作り直します
コツ
- 「変えないで」の一文に頼らない。 16回すべての依頼に「服の形・柄・ボタンの数は変えないでください」と書きましたが、元のままだったのは4枚です
- 画素数が変わった画像は描き直された合図と見る。 Geminiの8枚はすべて元の0.82倍の大きさで返り、8枚ともボタンの穴が変わりました
- 画素数が同じでも安心しない。 ChatGPTがシワ取りでポケットを広げた画像は、元と同じ1122×1402のままでした
- 明るさだけでも形は変わる。 ChatGPTにシャツを明るくしてもらった画像は、服が横に約3.6%広がっています
頼み方の文
生成AIに頼むシワ取りと色違いの文面を、今回使ったまま載せます。
写真を1枚付けて、新しいチャットで送りました。
この服のシワを取って、アイロンをかけたような見た目にしてください。服の形・柄・ボタンの数は変えないでください。
この服のベージュ版の商品写真を作ってください。色以外(形・柄・ボタンの数)は変えないでください。
末尾の一文を付けても形は変わったので、この文で頼んだ後の見比べが本番です。
試した条件
使った写真は、実在する商品を撮ったものではありません。
店のスタッフがスマホで撮った素の商品写真を想定して、codexで作ったサンプル2枚です。

ボタンやポケットのような数えられる目印がある服を選んだのは、AIが服を変えたかどうかを確かめるためです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 写真A | 青白ギンガムのシャツ(平置き・木の床)。目印はボタン7個・胸ポケット1つ・チェックの升目 |
| 写真B | オリーブのケーブル編みカーディガン(ハンガー・壁)。目印はボタン5個・前のケーブル2本 |
| 大きさ | 2枚とも1122×1402 |
| 使ったAI | ChatGPT Plus(画像の思考レベルは中程度)、Gemini 無料版(Flash) |
| 回数 | 写真1枚・依頼1つごとに新しいチャットで1回ずつ、計16回(2026年9月30日) |
| 確かめ方 | 出てきた画像を元の写真に位置を合わせて重ね、ボタン・ポケット・袖口・裾などを拡大して比べた |
ChatGPTは有料のPlus、Geminiは無料版で、プランはそろっていません。
同じ依頼でも頼むたびに結果は変わるので、ここに載せるのは各1回の結果です。
頼んだのは次の4つで、どれも末尾に「形・柄・ボタンの数は変えないで」と添えています。
- 明るさ: この商品写真を、ECサイトに載せられる明るさと色に補正してください。
- 白背景: この商品写真の背景を、ECサイトのメイン画像用に白一色にしてください。
- シワ取り: この服のシワを取って、アイロンをかけたような見た目にしてください。
- 色違い: この服のベージュ版の商品写真を作ってください。


結果一覧
16枚を、元の写真と重ねて見比べました。
| 依頼 | ChatGPT シャツ | ChatGPT カーディガン | Gemini シャツ | Gemini カーディガン |
|---|---|---|---|---|
| 明るさ | 横に約3.6%広がった | ほぼそのまま | ボタンの穴が変わった | ボタンの穴・緑が茶寄りに |
| 白背景 | そのまま | 服が約2.5%大きく | ボタンが7個から6個に | ボタンの穴・縮めて上へ移動 |
| シワ取り | ポケットが広がった | ほぼそのまま | ボタンの穴・脇の線がずれた | ボタンの穴が変わった |
| 色違い | そのまま | 編み地が変わった | ボタンの穴が変わった | ボタンの穴が変わった |
形もボタンも元のままだったのは、ChatGPTのシャツの白背景と色違い、カーディガンの明るさとシワ取りの4枚です。
残る12枚のうち、形かボタンが変わったものが11枚、編み地が変わったものが1枚です。


明るさを頼んだ結果
いちばん手軽な頼みごとなので、ここは服に手を付けずに済むだろうと予想していました。
ところがChatGPTのシャツは、明るくなっただけでなく、画像の縦横の比まで変わって返ってきました。

元の写真に重ねて分かったのは、ChatGPTの服が横に約3.6%広がっていたことです。

Geminiのシャツは輪郭こそ元のままですが、ボタンの穴が描き直され、青みも強く出ています。
カーディガンでは、Geminiが緑のオリーブを茶色寄りのオリーブに変えました。

明るさを直したいだけなら、写真アプリの補正で済みます。
その作業を生成AIに頼むと、色や形まで動かされる分だけ損をします。
白背景を頼んだ結果
白背景では、2つのAIの差がいちばん大きく出ました。
ChatGPTのシャツは背景がむらのない白になり、服の形も元のままでした。
ただし頼んでいないのに、服まで明るくなっています。

Geminiのシャツは、ほぼ描き直しです。
裾のボタンが1個消え、7個が6個になりました。
襟の内側・右袖・裾も描き直されていて、背景は白ではなく明るいグレーでした。

カーディガンでは、ChatGPTが服を約2.5%大きく描き、裾と袖口が下へずれました。
Geminiは服を縮めて上へ移し、頼んでいない影を右下に足しています。

背景を白くするだけなら、服の画素に触らずに背景だけを消すツールで十分です。
生成AIの背景差し替えでどれだけ服が描き直されるかは、生成AIで商品画像の背景を変える検証で詳しく試しています。
シワ取りを頼んだ結果
シワ取りは、元の布を描き直さないとできない作業です。
生成AIに頼む意味がある一方で、描き直しの巻き添えも出ました。
ChatGPTのシャツは、胸ポケットが升目0.5〜0.9個分ほど広がりました。

広がったポケットの右の辺は、元の写真で折れシワがあった位置まで来ています。
シワとポケットの縁を、AIが見分けられなかったのかもしれません。
カーディガンでは、ChatGPTは形をほぼ保ち、Geminiはボタンの穴を変えました。

シワは取れても、ポケットやボタンのように、シワの近くにある部分は拡大して確かめる必要があります。
色違いを頼んだ結果
色違いも、布を塗り直す作業なので生成AIの出番です。
ChatGPTのシャツは、形とボタンの穴を保ったままベージュになりました。

同じ「ベージュ」でも、Geminiはずっと暗い茶系にしています。
実物の色違いがあるなら、言葉ではなく実物の色に合わせて確かめることになります。
カーディガンでは、ChatGPTが色だけでなく編み地まで変えました。


平らな編み地が波打つ編み地になれば、別の商品に見えます。
色違いの頼み方と結果は、生成AIで色違いの商品画像を作る検証でも詳しく比べています。
分かったこと
AIごとの変わり方の違い
変わり方には、AIごとの癖がありました。
ChatGPTは8枚ともボタンの4つ穴を残した一方で、縦横の比・ポケット・服の大きさを動かしています。
Geminiは服の輪郭をほぼ保った代わりに、8枚すべてでボタンの穴を描き直しました。

Geminiの画像は元より小さく返ってくるので、穴が見えなくなっただけという可能性も考えました。
ただ、小さくなっても穴の間隔は約6.5pxあり、描ける大きさです。
なので、縮んだせいではなく描き直されたと見ています。
画素数の変化と描き直し
Geminiの8枚は、どれも922×1152で返ってきました。
元の1122×1402から変わった画像は、1枚残らずどこかを描き直されています。
ChatGPTで画素数が変わったのは、シャツの明るさの1枚だけでした。
その1枚が、横に約3.6%広がった画像です。
一方で、ポケットが広がったシワ取りと、服が大きくなった白背景は、元と同じ画素数でした。
画素数は、描き直しを見つける最初の手がかりにはなります。
ただ、それだけで大丈夫とは言えません。
載せる前の確かめ方
出てきた画像は元の写真と同じ幅にそろえて並べ、次の5か所を拡大してください。
| 見るところ | 今回見つかった変化 |
|---|---|
| 画素数 | Geminiの8枚、ChatGPTの明るさ(シャツ) |
| ボタン | 数が7個から6個に、4つ穴が輪や点に |
| ポケット | 幅が広がり、底が尖った |
| 袖口と裾 | 右袖が外へ出た、裾と袖口が下へずれた |
| 色 | 緑が茶寄りに、紺が水色寄りに、編み地が変わった |
1か所でも違えば、頼み直すか、元の写真を補正ツールで直す方に戻します。
手間はかかっても、写真と違う商品を届けて返品を受けるよりは安く済むはずです。
まとめ
- 「形とボタンの数は変えないで」と書いても、16枚中11枚で形かボタンが変わり、元のままは4枚だけでした
- ChatGPTはボタンを守って寸法を動かし、Geminiは輪郭を守ってボタンを描き直しました
- 明るさと白背景は、描き直さないツールで済ませる方が確実です
- 生成AIに頼むのはシワ取りと色違いにとどめ、元の写真と並べて5か所を拡大します
シワ取りや色違いのように描き直しが要る作業こそ、生成AIの出番です。
使うときは、出てきた画像を元の写真と見比べる手間まで含めて、作業を組んでください。
よくある質問
参考リンク
- ELEMENTS「生成AIでファッションEC画像の色調整作業を一括で処理する機能を開発」(2026-10-01 確認)


