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アパレルOEMの最小ロットと費用を72社で数えた|小ロット・単価・サンプル代

セントラルオフィス編集部公開日 約12分で読めます

スマートトリミングAIを開発している株式会社セントラルオフィスです。

自分の服のブランドを作りたくて、OEMの会社に頼むと何枚から、いくらで作れるのかを調べている方も多いのではないでしょうか。

「アパレルOEM」で検索すると、上位にはOEMの仕組みの説明や、会社の一覧が並びます。

ところが、何枚からいくらで作れるのかという数字は、一覧の宣伝文にところどころ出てくる程度でした。

料金を出している会社もあって、たとえばサントラージュの料金のページには、Tシャツ1枚の単価が100枚なら2,500円〜、1,000枚なら800円〜(税抜)と載っています。

同じTシャツでも、枚数しだいで単価が3倍ほど変わるわけです。

じゃあ、ほかの会社はどこまで数字を出していて、その数字はどのくらい開いているのでしょうか。

そこで、アパレルOEMの会社72社の公式サイトを開き、最小ロットや単価、サンプル代を書いているか、書いているならいくらかを数えました。

これからブランドを立ち上げる方で、問い合わせの前に枚数と費用の見当をつけておきたい方は参考にしてください。

ブランドの立ち上げ全体の手順は、アパレルブランドの立ち上げ手順にまとめています。

結論:公開の数字で目安をつけて同じ3つを聞く

結論から言うと、OEMの費用は単価ではなく、サンプル代やパターン代まで足した総額で比べるのが現実的です。

最小ロットを数字で出すのは72社のうち34社、単価を出すのは14社で、出している会社でも数え方や単価の中身がそろっていなかったからです。

アパレルOEMの会社72社の公式サイトを数えた結果。最小ロットの数字を出すのは34社で中央値は50枚。製品の単価を出すのは14社で、生地代込みかを書くのは6社。Tシャツ50枚の1枚あたりはパターン代と版代まで込みで2,080〜2,470円。見積もりで聞く3つは、ロットは1型か1色か、サンプル代にパターン代は入るか、単価に生地代は入るか
見てほしいのは、単価を出す会社が72社のうち14社にとどまること

Tシャツ50枚の内訳まで出している2社では、パターン代や版代まで足した1枚あたりが2,080〜2,470円でした。

なので、公開している会社の数字でおおよその幅をつかみ、問い合わせでは3社以上に同じ3つを聞いて、総額で比べるのがおすすめです。

聞くのは次の3つです。

  1. 最小ロットは1型・1色・1SKU(色とサイズの組み合わせ)のどれで数えるか
  2. サンプル代にパターン代は入るか
  3. 量産の単価に生地代は入るか

問い合わせの文面は、たとえば次のように送ると、各社の答えを横に並べやすくなります。

Tシャツを50枚、2色×3サイズで作りたいと考えています。
次の3点を教えてください。
1. 最小ロットは1型・1色・1SKUのどれで数えますか
2. サンプル代にパターン代は含まれますか
3. 量産の単価に生地代は含まれますか
あわせて、サンプルから量産までの総額の目安をいただけますか。

数え方:OEMの会社72社の公式サイト

数えたのは、服やバッグ、帽子のような身に着けるものの製造を、ブランドから受けると公式サイトに書いている会社です。

候補は、OEMの会社を探すサイトアパレルOEMメーカー検索で「ブランド立ち上げ」のタグが付いた会社と、比較サイトMetoreeの一覧、「アパレルOEM」「アパレルOEM 小ロット」「服 OEM 個人」の検索結果から集めました。

合わせて78社のうち、工場を紹介する窓口や副資材の会社、同じ会社の別サイトなど6社を外し、72社が残っています。

各社のトップ・料金・よくある質問・ご利用の流れ・会社概要のページを開き、料金表が画像やPDFのときはそれも読みました。

数に入れたのは公式サイトに書いてある文言だけで、「量産単価の3倍」のように倍率しか書いていないものは金額として扱っていません。

確認したのは2026年10月8日です。

72社が公式サイトに書いていること

まず、72社が公式サイトに何を書いているかを数えました。

OEM 72社の公式サイトに書いてあること。数字で書いているのは、最小ロットの枚数34社、納期34社、製品の単価14社、サンプル代11社、パターン代8社。言葉で書いているのは、小ロットの語58社、個人も受ける41社、デザイン画からでも受ける30社
見てほしいのは、「小ロット」の語を使う58社に比べて金額を出す会社が少ないこと

「小ロット」という言葉は58社(81%)が使っていて、最小ロットの枚数と納期も、それぞれ34社(47%)が数字で出しています。

一方で金額になると数が減り、製品の単価は14社、サンプル代は11社、パターン代は8社でした。

どれか1つでも金額を出す会社は18社で、4社に1社です。

残りの多くは「お見積もりします」という案内で、金額は見積もりでしか出さないとはっきり書く会社も8社ありました。

最小ロットは中央値50枚

最小ロットを数字で出す34社の枚数を並べると、1枚から500着まで開いていました。

最小ロットの枚数の分布。1枚からが5社、2〜30枚が10社、31〜50枚が6社、51〜100枚が11社、101枚以上が2社、数字が無いのが38社。数字を出す34社の中央値は50枚
見てほしいのは、数字を出す34社のうち21社が50枚以下で始められること

中央値は50枚で、30枚以下で始められる会社も15社あります。

ただ、「小ロット」とうたっていても、SPeeDは原則500着から、ミヤモリは1型300枚以上からなので、言葉だけでは何枚から作れるかが分かりません。

逆に「1枚から」と書く会社もありますが、小倉メリヤス製造所はよくある質問で、1枚でも作れるものの、サンプルの価格より下がってくるのは50枚から、おすすめは100枚からと答えています。

1枚から作れることと、1枚あたりが安くなることは別の話です。

何で数えるかで必要な枚数が変わる

もう1つ見落としやすいのが、最小ロットを何で数えるかでした。

1型で数えるのか、1色で数えるのか、色とサイズの組み合わせごとに数えるのかまで書く会社は、34社のうち13社しかありません。

数え方が違えば、同じ服でも作らなければいけない枚数が変わってきます。

試しに、2色×3サイズのTシャツを作る場合で、各社の条件をそのまま当てはめてみました。

2色×3サイズのTシャツは何枚から作れるか。デザインラボは色・サイズ込みで50枚以上なので50枚。サントラージュは1型100枚以上かつ1SKUあたり平均25枚以上なので150枚。shoichiは1色100枚からなので200枚
見てほしいのは、同じ服でも条件の書き方しだいで最小の枚数が4倍まで開くこと

デザインラボは色とサイズを込みにして50枚以上なので、50枚で作れます。

サントラージュは「1型100枚以上」かつ「1SKUあたり平均25枚以上」なので、6通りの組み合わせで150枚が要ります。

shoichiは1色100枚からなので、2色にすると200枚です。

最小ロットの数字だけを見ればデザインラボが50枚、残りの2社は100枚ですが、色とサイズを増やすと差はさらに広がりました。

少ない枚数のプランにも条件があって、J PLUSの「最小ロット10着」は10着ちょうどのプランで、11〜49着では受けていません。

なので、最小ロットを聞くときは、何で数えるかまで一緒に確かめておくと安心です。

単価は枚数と生産国と中身で開く

製品の単価を出す14社のうち、カットソーやTシャツの単価を枚数ごとに3段以上で出していたのは3社でした。

この3社を同じ目盛りで並べたのが次の図です。

カットソー1枚の単価。AGLUCAは国内で縫製代だけ、50枚以下3,000円、100枚から2,500円、200枚から2,000円。サントラージュはTシャツで100枚から2,500円、500枚から1,300円、1,000枚から800円。shoichiは中国生産で生地から関税まで込み、100枚から700円、200枚から500円、500枚から400円
見てほしいのは、生産国と単価に入るものが違うと額が数倍開くこと

国内の縫製工場のAGLUCAは、縫製代だけで50枚以下なら3,000円〜、200枚からなら2,000円〜です。

中国で作るshoichiは、生地から関税まで込みで、100枚なら700円〜、500枚なら400円〜でした。

生産国も単価に入るものも違うので、額だけを横に並べても比べられないことが分かります。

それなのに、単価に生地代が入るかを書いている会社は、14社のうち6社だけでした。

テラオエフは国内のレディースのカットソーが30枚以下で12,000円〜ですが、料金のページには縫製加工賃のみで資材は含まないと書いてあります。

生地代800円と縫い単価800円を分けて出すコーワのような書き方なら、単価の中身で迷うことはありません。

サンプル代とパターン代は入り方が違う

量産の前には、サンプル代とパターン(型紙)代がかかります。

サンプル代の金額を出すのは11社、パターン代は8社で、ここでも書き方が分かれていました。

サンプル代にパターン代が入ると書くのは2社で、別にかかると書くのは6社です。

エスフィールドはパターン代と送料込みでサンプルが8,000〜25,000円程度、J PLUSはパターン作成と生地の手配、1〜2回の修正込みで、Tシャツなどが6〜7万円でした。

一方でAGLUCAは、カットソーのサンプルの縫製が11,000円〜、パターン制作が10,000円〜と分けて載せています。

サンプル代だけが安く見えても、パターン代が別にかかるなら、足した額で比べないと判断を誤ります。

Tシャツ50枚の総額は10万〜12万円台

では、単価の外にかかる費用まで入れると、総額はいくらになるのでしょうか。

Tシャツ50枚の費用の内訳を公開している2社で、総額を出してみました。

どちらも1サイズ1色、ロゴのプリントあり、税別の例です。

Tシャツ50枚の総額。コーワは単価1,600円×50枚で80,000円に、パターン10,000円、プリント版10,000円、資材2,000円、プリント2,000円、サンプル0円の24,000円が乗って総額104,000円〜、1枚あたり2,080円〜。kuguluは単価2,230円×50枚で111,500円に、サンプル5,000円、パターン3,000円、プリント版4,000円の12,000円が乗って総額123,500円、1枚あたり2,470円
見てほしいのは、単価の外の費用が総額の1〜2割を占めること

出雲の縫製工場のコーワは、単価1,600円×50枚の80,000円に、パターン代やプリントの版代などの24,000円が乗って、総額104,000円〜でした。

広州で作るkuguluは、単価2,230円×50枚の111,500円に、サンプル代・パターン代・版代の12,000円が乗って、総額123,500円です。

単価の外の費用は、コーワで総額の23%、kuguluで10%を占めています。

単価だけを見ると630円の差でしたが、総額を50枚で割った1枚あたりでは、2,080円〜と2,470円で390円の差に縮みました。

単価で選ぶと、こうした差を見誤りかねません。

個人でも頼めると書くのは41社

最後は、個人でも頼めるかどうかです。

個人の依頼を受けると書くのは41社。個人・これから始める人を受けると書く41社、断ると書く3社、書いていない28社。デザイン画・イメージからでも受けると書く30社、書いていない42社
見てほしいのは、個人を受けると書く会社が72社の半分を超えること

個人やこれから始める人を受けると書く会社は41社(57%)で、デザイン画やイメージからでも受けると書く会社は30社でした。

断ると書く会社は3社で、法人に限るという会社や、個人の小ロットの単発は難しいという会社です。

残りの28社は何も書いていないので、個人で頼めるかは問い合わせて確かめることになります。

受けると書く会社でも条件が付くことはあり、サントラージュは個人の場合は費用が前払いです。

デザイン画が無くても、shoichiは雑誌の切り抜きから、recklessはネットやSNSの画像のスクリーンショットからでも受けると書いています。

この数え方で分からないこと

数えたのは、ログインせずに読める公式サイトのページだけです。

問い合わせや資料請求の先にある料金表は開いていないので、そこに金額を載せている会社があっても、この数には入っていません。

Luccaの生産単価の表のように、ページの作りの都合で中身を読み取れなかったものもあります。

公開されている額の多くは「〜から」の下限で、生地や加工、枚数しだいで上がります。

税込と税抜の書き方も会社ごとに違い、この記事の額はそろえていません。

recklessの料金のように「2021年の価格」と書かれ、為替で変わると注記されたものも混ざっています。

数字は2026年10月8日の時点のものです。

まとめ

アパレルOEMの会社72社のうち、最小ロットを数字で出すのは34社、単価を出すのは14社でした。

最小ロットの中央値は50枚ですが、1型・1色・1SKUのどれで数えるかで、2色×3サイズのTシャツなら50枚から200枚まで開きます。

単価も、生産国と生地代が入るかどうかで数倍違い、Tシャツ50枚の例ではサンプル代やパターン代が総額の1〜2割を占めていました。

なので、公開している会社の数字で幅をつかんでから、3社以上に同じ3つを聞いて、総額で比べると判断しやすくなります。

製造のほかに品質表示や商標、売る場所の手数料まで足した総額は、アパレルブランドの立ち上げ費用で同じTシャツ50枚を例に出しています。

服ができたあとの商品写真を外に頼むなら、商品撮影代行の料金も参考になるはずです。

生産のほかの工程と、立ち上げたブランドで儲けが残るかは、アパレルブランドの立ち上げ手順で数えました。

よくある質問

参考情報源

#アパレルOEM#小ロット#ブランド立ち上げ#サンプル代#服 OEM 個人