モール・EC運営

楽天市場の出店の流れ|審査と開店準備と契約の決まりを出店規約で確かめた

セントラルオフィス編集部公開日 約15分で読めます

スマートトリミングAIを開発している株式会社セントラルオフィスです。

楽天市場に店を出すと決めて、申し込んでから開店までに何が起きるのかを調べている方も多いのではないでしょうか。

楽天の出店案内には、申し込みから開店までの目安が「通常1か月半〜2か月」と書かれています(楽天市場 開店までの流れ)。

ただ、その2か月のどこから出店料がかかり始め、審査で何を出し、開店の前に何を作っておけばよいのかは、流れのページだけでは見えてきません。

そこで私たちは、楽天の出店案内と注意事項のページ、出店規約のPDF(91ページ)、店舗運営ガイドラインのPDF(252ページ)を読み、開店までに関わる決まりを段階ごとに拾いました。

こちらは楽天市場に出店していないので、審査の実際の様子ではなく、2026年10月4日に公開資料から読める範囲の話です。

これから楽天市場に申し込む店、とくに服を売る店の方は参考にしてください。

楽天の店舗が出店から退店までにやる仕事の全体は、楽天RMSとは|店舗運営でやる11の仕事にまとめています。

結論:開店まで2か月見て課金は利用開始日から

結論から言うと、楽天市場の出店は申し込みから開店まで公式の目安で1か月半〜2か月かかり、出店料はその途中の利用開始日からかかります。

利用開始日はRMSのIDがメールで届く日で、契約の1年もこの日から数えます(出店に関する注意事項)。

なので、審査を待つ2週間〜1か月のうちに商品画像と商品情報をそろえ、IDが届いたらすぐ登録に入れる状態で申し込むのがおすすめです。

楽天市場の申し込みから開店までの時間軸。①出店申込と出店審査は2週間〜1か月。②契約の利用開始日にRMSのIDが発行され、この日から課金が始まる。初回出店料は20日以内に払う。③オープン準備は3週間〜1か月で、オープン審査の依頼は開店希望日の5営業日前まで。④開店。全体で1か月半〜2か月
見てほしいのは、出店料がかかり始めるのが開店の日ではなく②の利用開始日であること

手順

  1. 審査の書類をそろえる。 個人事業主なら住民票と印鑑証明書(どちらも3か月以内に発行)と実店舗の写真、法人なら代表印と、求められたときの登記簿謄本
  2. Webで申し込み、出店審査を受ける。 申し込みから契約までは2週間〜1か月です
  3. 利用開始日にRMSのIDを受け取り、20日以内に初回の出店料を払う。 それより早く開店したいときは、開店希望日の7営業日前までに払います
  4. 店のページと商品をRMSで作る。 ここでやるのは、会社概要と決済・配送のページ、送料設定、商品登録、商品画像の準備です
  5. 開店希望日の5営業日前までにオープン審査を依頼する。 審査の結果しだいで、希望日に開けないこともあります

コツ

  • 商品画像は審査の待ち時間に作る。 準備期間の3週間〜1か月も出店料はかかっているので、IDが届いてから撮影を始めると売上の無い月がそのぶん延びます
  • 1年たつ前の解約にもお金がかかる。 1年分の出店料のうち、まだ払っていない分を払ってから解約する決まりです
  • 仕入れた服を売る店はブランド審査を確かめる。 指定ブランドの服を扱えるのは、設立1年以上かつブランド品の取扱実績が1年以上の事業者だけです

出店の流れを4段階で見る

公式の流れは、出店申込・契約・オープン準備・開店の4段階に分かれています(楽天市場 開店までの流れ)。

段階ごとに、店がすることと楽天から届くものを順に見ていきましょう。

1 出店申込と出店審査

最初の段階は、Webでの申し込みと書類の提出です。

入力を終えた時点では、まだ契約は成立していません。

出店審査はすべての事業者が受けるもので、扱う商材や出店の形によって追加の書類が変わると書かれていました。

そのあと重要事項を確かめ、申込書を印刷して捺印し、申込ページにアップロードします。

ここまでの目安が2週間〜1か月で、公式は「お取扱商材などによって異なります」と添えていました。

2 契約と利用開始日

契約の段階で最初に届くのは、RMSを使うためのIDのメールで、届いた日が利用開始日です。

出店の流れのページはこの日を「課金開始日」と書き、注意事項のページでも「店舗オープン日」からの課金ではないと念を押しています。

続いてBillPayという請求書の閲覧システムの案内が届き、記載の口座に20日以内に初回の出店料を振り込む流れです。

初期登録費用60,000円(税別)も、この初回の出店料と同時に請求されます(楽天市場 出店プラン)。

期限までに入金が確認できないとRMSが止められ、希望日に開店できなくなる場合もあると書かれていました。

月額やシステム利用料の金額は、2027年2月の改定を含めて楽天市場の出店費用と手数料で計算しています。

3 オープン準備

RMSで店を作り、決済と配送の準備を整える段階で、目安は3週間〜1か月です。

期間の幅について、公式は「パソコンに関するスキルやお取扱商品数などによって異なります」としています。

色やサイズで商品ページが増える服の店は、この幅の長いほうに寄ると見ておくのが現実的でしょう。

ページが仕上がったら、開店希望日の5営業日前までにRMSの申請画面からオープン審査を依頼します。

この審査でページが出店規約などに反していると、出店の契約そのものを断られることもあると、注意事項のページに書かれていました。

4 開店

オープン審査を通れば、いよいよ販売の開始です。

開店までは店舗構築の質問をショップオープンサポートセンターが受け、開店後は扱う商材の分野を受け持つECコンサルタントが付く、と注意事項のページにありました。

出店審査で出す書類

楽天の審査は、申し込みのときの出店審査と、開店の前のオープン審査の2回です。

書類が要るのは1回目の出店審査で、楽天は出店を希望するすべての事業者を審査すると書いています(出店に関する注意事項)。

楽天市場の審査は2回ある。出店審査(申し込みのとき)では、全員が営業許可や資格の書類と商材の写真を出し、法人は求められれば登記簿謄本、個人事業主は3か月以内に発行した住民票と印鑑証明書と実店舗の写真を出す。オープン審査(開店の前)では完成した店舗ページを確認し、依頼は開店希望日の5営業日前まで。審査の理由と基準は公表されない
見てほしいのは、個人事業主だけ実店舗の写真が挙がっていること

出す書類を、全員に共通のものと、法人・個人事業主で分かれるものに分けて並べました。

  • 全員:出店申込書と審査書類(Webで入力)、扱う商材の販売に要る営業許可や資格の書類、商材の写真
  • 法人:登記簿謄本(履歴事項全部証明書)を求められる場合がある。捺印は法務局に登録した代表印
  • 個人事業主:住民票と印鑑証明書(どちらも契約の開始日から3か月以内に発行)、実店舗の写真。捺印は印鑑登録をした実印

個人でも出店はできますが、マイナンバーが書かれた住民票や開業届は受け取れないとあるので、住民票はマイナンバーの載っていないものを取ります。

実店舗を持たない個人事業主がどうなるかは、公開ページには書かれていませんでした。

法人の場合は、扱う商品の販売が定款の目的欄に書かれているかも、契約の前に確かめられます。

審査で断られたときの理由と基準は一切公表されず、書類にかかった費用も結果にかかわらず事業者の負担です。

服の店で気をつけたいのは、ブランド品の扱いです。

ブランド品は事前審査の対象で、各ジャンルのガイドラインでは服・帽子・靴・水着・下着などが指定品目に入っています(各ジャンルに関するガイドライン 80ページ)。

指定ブランドの服を仕入れて売るなら、仕入れ伝票などを出したうえで、設立1年以上かつブランド品の取扱実績1年以上という申請の条件があります。

自社ブランドの服だけを売る店は、指定ブランドに当たらない限りこの審査の対象外です。

開店準備でやること

契約が済んでからの3週間〜1か月は、店のページと商品をそろえる期間です。

出店規約は、アカウント発行日から「合理的期間内」に商品の情報を作るよう求めています(楽天市場憲章・出店規約 5ページ 第6条)。

その中身を、注意事項のページと店舗運営ガイドラインから拾うと次の9つになりました。

楽天市場の開店準備でやることの一覧。店のページは、会社概要ページ(info.html)、決済・配送・返品ページ(info2.html)、楽天トップへ戻るボタン、送料設定(3,980円以上は送料込み)。商品と運営は、商品登録、商品画像(第1商品画像とSKU画像)、共通の決済方法をすべて導入、R-Loginの設定(楽天会員IDが必要)、ウイルス対策ソフトの導入
見てほしいのは、商品のほかに店のページと運営の設定が5つあること
  • 必須コンテンツ:物を売る店は、会社概要ページ(info.html)、決済・配送・返品のページ(info2.html)、買い物カゴ、楽天トップへ戻るボタンが必須。会社概要に出すのは会社名・住所・電話番号・代表者・店舗運営責任者・店舗セキュリティ責任者(店舗運営に関するガイドライン 99〜100ページ)
  • 送料設定:税込3,980円以上の注文は送料込み。沖縄・離島などが宛先なら9,800円以上(同 146ページ)
  • 決済:クレジットカード、楽天専用口座決済、コンビニ決済など、審査で使えるとされた共通の決済手段はすべて導入
  • R-Login:RMSに入るためのアカウント設定。楽天会員IDと、アカウントごとに別のメールアドレスが必要
  • ウイルス対策ソフト:開店までに導入
  • 商品登録と商品画像:服の店の場合を次の節で説明

必須コンテンツが欠けていると、違反点数35点の「必須記載事項未記載(会社情報)」にあたる場合があります。

ページの作り忘れが、商品画像の違反(5点)の7倍の点数になるわけです。

服の店で用意する商品画像

商品画像の決まりのうち、規定がかかるのは第1商品画像とSKU画像の2種類です(同 111〜119ページ)。

この2つは商品ページだけでなく、検索結果やランキングにも使われます。

文字は画像の20%以下、枠線を付けない、背景は単色の白か写真、アニメーションGIFは使わない、の4つが規定で、違反は5点です。

大きさは、正方形で700×700px以上が推奨されています(商品画像登録ガイドライン)。

では、服の店は何枚用意することになるのでしょうか。

1商品を3色で出し、色ごとにSKU画像を付けるなら、規定がかかる画像は第1商品画像と合わせて4枚です。

服の店で規定がかかる商品画像の枚数の計算例。1商品3色の場合、第1商品画像1枚と色ごとのSKU画像3枚で4枚。30商品なら120枚。規定は、文字は20%以下、枠線なし、白か写真の背景、アニメーションGIFは不可。推奨は700×700px以上の正方形
見てほしいのは、30商品で開店するだけで規定のかかる画像が120枚になること

30商品なら120枚で、着用写真や細部の写真はこの数に入っていません。

1商品に載せられる画像の上限枚数と1枚の容量は、公開資料に数字がありませんでした。

画像の容量はプランで決まっていて、がんばれ!プランは1.5GBです。

寸法と容量の決まりは、楽天の画像サイズ一覧に公式資料だけで並べています。

出店契約の1年と更新の基準

開店の準備と並べて知っておきたいのが、契約の期間です。

出店規約では、契約はアカウント発行日から1年で、期間が終わる1か月前までにどちらからも解約の申し出がなく、しかも「契約更新規約」の条件を満たしていれば、1年ずつ延びます(楽天市場憲章・出店規約 8ページ 第11条)。

1年たつ前に店がやめるときは、1年分の出店料から払った分を引いた残りと、解約日までのシステム利用料などを払ってからになります(同 12〜13ページ 第24条)。

1年を過ぎてからなら、解約日の1か月前までに申し出れば足ります。

更新の条件は、規約PDFの終わりにある契約更新規約に書かれていて、中身は売上の基準でした(同 88〜90ページ)。

楽天市場の出店契約は1年ごとに更新され、更新の基準は流通金額。最初の12か月は10万円以上、更新後の1年目は30万円以上、2年目以降は60万円以上。届かなくても講座の受講などで更新できる場合がある。1年以内に解約すると残りの出店料を払う
見てほしいのは、更新の基準が年ごとに10万円、30万円、60万円と上がること

2021年4月1日以降に出店した店では、最初の12か月の流通金額が10万円以上、更新後の1年目は30万円以上、2年目からは60万円以上が基準です。

最初の10万円は、月にならすと約8,300円の売上にあたります。

がんばれ!プランの月額25,000円より少ない売上でも満たせる線ですが、それにも届かないまま1年が過ぎると、出店料を払い続けた末に契約が終わる可能性があります。

基準に届かなくても、楽天が指定する講座(E-learning)を受け終えるなどすれば、その年は満たしたものとみなす、という救済も書かれていました。

ただし講座での救済は、過去に2回受けている店には使えません。

未達が決まった店とは、楽天が30日以上前に予告して契約を解約できる、と書かれていました。

メリットとデメリットを公式の数字で並べる

ここまでの流れと契約を踏まえて、楽天に出すことの得と負担を1枚に並べました。

得の側は楽天が出店案内に出している数字、負担の側は規約から読めることだけを使い、意見は入れていません。

楽天市場の出店のメリットとデメリットを公式の数字で並べた図。楽天が出している数字は、国内EC流通総額6.2兆円(2025年)、通販シェア26.7%(2025年)、楽天ID数1億以上、出店店舗数5万店舗以上。店が負うことは、月額出店料25,000円から(2027年2月から34,000円から)、システム利用料2.0〜7.0%、契約期間1年で途中解約も1年分、違反点数100点で契約解除
見てほしいのは、左の数字が楽天全体の大きさで右の数字が1店ごとにかかること

左の4つは、出店案内のトップページにある「数字で見る楽天」の値です(楽天市場 出店案内)。

6.2兆円は楽天グループの2025年の国内EC流通総額で、楽天市場のほかにトラベルやブックスなども含んだ額だと注記されています。

26.7%は富士経済の調べによる2025年のネット通販全体のシェア、楽天IDは1億以上、出店店舗数は5万店舗以上です。

見方を変えれば、5万店舗以上は同じモールで売る店の数でもあります。

負担の側の月額出店料は、がんばれ!プランで25,000円、スタンダードプランで65,000円(どちらも税別)で、2027年2月1日からはそれぞれ34,000円と90,000円に上がります(楽天市場 月額出店料改定のお知らせ)。

売上にかかるシステム利用料は、プランと月商によって2.0〜7.0%で、これとは別に楽天ポイントの原資として100円(税別)につき1ポイント分を店が負担します。

違反点数は1月1日から12月31日までの1年で数え、累計100点に届くと原則その時点で契約が解除されます(安心・安全なショッピング環境のためのガイドライン 7ページ)。

図に入れなかった負担も3つ挙げておきます。

  • 店舗ページに楽天市場の外へのリンクやURLを載せられない
  • 「電話・FAX・電子メールでの注文可能」や「注文前に在庫確認をお願いします」といった記載は、課金回避行為として禁止されている
  • 退店すると商品データと顧客データはすべて消され、再出店しても使えない。退店時に顧客データを取り出すこともできない

左の数字はどれも楽天全体の大きさで、1店の売上を約束するものではありません。

一方で右の負担は、売上が無い月にも月額がかかり、その月額を1年は止められないという形で1店ずつにかかってきます。

この記事で確かめられなかったこと

  • 出店審査に実際にかかる日数と、審査で断られる割合(楽天は理由も基準も公表していない)
  • 実店舗を持たない個人事業主が、実店舗の写真の代わりに何を出すか
  • 1商品に載せられる画像の上限枚数と1枚の容量(ログインが必要な店舗運営Naviに載っている可能性がある)
  • 資料請求で届く「出店までの流れ」の中身(フォームを送っていないので未読)

まとめ

楽天市場の出店は、申し込みから開店まで公式の目安で1か月半〜2か月です。

出店料がかかり始めるのはRMSのIDが届く利用開始日で、契約の1年もそこから数えます。

審査は申し込みのときと開店の前の2回で、個人事業主が出す書類は住民票と印鑑証明書と実店舗の写真でした。

開店準備でそろえるのは、商品のほかに会社概要と決済・配送のページ、送料込みの設定、共通の決済、R-Loginです。

服の店なら、30商品・3色で規定のかかる画像が120枚になるので、審査を待つ間に作り始めておくと準備期間を縮められます。

1年たつ前の解約にも残りの出店料がかかり、更新には流通金額の基準があるので、売上の見込みを置いてから申し込むのが安全です。

ほかの段階の仕事と公式資料の場所は、楽天RMSとは|店舗運営でやる11の仕事からたどれます。

よくある質問

参考リンク

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