モール・EC運営

楽天の違反点数と強制退店|35点からの措置と100点の契約解除・再出店を規約の原文で確認

セントラルオフィス編集部公開日 約12分で読めます

書いているのは、スマートトリミングAIを開発している株式会社セントラルオフィスです。

楽天から違反の連絡が届き、何点たまると退店になるのかを調べている方もいると思います。

検索で上に出てくるのは、2016年に制度が始まったころのニュースが中心です。

ところが点数の表は2026年9月30日が最終改定で、3月の版から点数が変わった項目が11ありました。

そこで私たちは、楽天が公開している出店規約と2本のガイドラインのPDFを読み、点数と退店の決まりを原文で拾い直しました。

楽天の店舗が出店から退店までにやる仕事の一覧は、楽天RMSとは|店舗運営でやる11の仕事にまとめています。

結論:100点に届く前に35点の段階で止める

結論から言うと、楽天の違反点数は1月1日から12月31日までの累計で、35点から表示の制限が始まり、100点で原則として契約解除になります。

いわゆる強制退店は、規約の言葉では「契約解除」です。

点数とは別に、規約違反などを理由に楽天が30日前の予告で解除できる条文もあり、100点に届かなくても解除はありえます。

再出店については、規約に定めが見つかりませんでした。

その代わりに、名義を変えていても過去に解除されたことが分かれば解除の事由になる、と出店規約に書かれています。

なので、修正依頼のメールが届いたら期限内に直し、35点・55点の段階では講習を受けて制限を外しておくのが確実です。

楽天の違反点数と強制退店のつながり。違反点数は1月1日から12月31日の累計で、35点から措置が始まる。100点で原則として契約解除になり、違約金は300万円。再出店の定めは規約に無く、過去の解除は名義を問わず解除の事由になる。止めどころは、修正依頼のメールが来たら期限内に直すことと、レベルⅠ・Ⅱは講習で制限が免除されること
見てほしいのは、再出店の定めが無い代わりに過去の解除が解除の事由になっていること

手順

  1. 修正対応依頼のメールを読む。 直す期間は5〜10営業日が目安と書かれています
  2. 期限内にページを直す。 違反が重いと判断されると、直す期間なしで出店停止などになることもあります
  3. 判断結果のメールで点数を確かめる。 この連絡の日が「違反確定日」で、累計の点数はこの日に足されます
  4. 35点か55点に届いたら講習を受ける。 レベルⅠ・Ⅱの制限は、講習を受ければ免除されます

コツ

  • 自店のページを点数表の20点以上の項目と照らしておく。 アパレルで多いのは、二重価格、No.1の表記、他人の写真、「○○風」の表記です
  • 店の都合でのキャンセルを繰り返さない。 80点の「おとり表示」の説明に、この行為が入っています
  • 自分から辞めるなら1年の区切りを見る。 1年以内に辞めると、1年分の出店料の残りを払うことになります

ここからは、点数のしくみ、アパレルで多い違反、2026年の改定、退店、再出店の順に原文を見ていきます。

違反点数のしくみ

違反点数制度は、2016年9月1日に始まりました(安心・安全なショッピング環境のガイドライン(PDF) p3、制度の部分は2019年3月28日 最終改定、2026-10-04 確認)。

p3には、それまで違反への対応が出店停止か契約解除しかなかったので、段階的な措置を設けたという背景が書かれています。

流れは4段階です。

楽天が違反を見つけて修正を頼み、判断結果をメールで知らせ、点数を足して措置を取ります(p4〜5)。

違約金がある場合は、措置が確定した通知の翌月中旬に、毎月の請求と一緒に請求されます(p5)。

違反点数と措置の一覧。レベルⅠは35点で、ランキング掲載制限・検索表示順位ダウン・一部媒体掲載制限が各7日。レベルⅡは55点で各14日。レベルⅢは75点で各21日、違約金70万円。レベルⅣは80点で、ランキング掲載制限と一部媒体掲載制限が28日、一時改装中が14日、違約金140万円。レベルⅤは100点で、ランキング掲載制限と一部媒体掲載制限が56日、一時改装中が28日、違約金300万円。Ⅰ・Ⅱの制限は講習の受講で免除。100点は原則として契約解除。毎年1月1日に累計をリセット
見てほしいのは、75点から違約金が付き、80点から一時改装中になること

制限の日数はレベルが上がるほど延び、75点のレベルⅢからは違約金が付きます(p6)。

p6の表は画像なので、目で読んで数字を写しました。

検索で見つけた解説には、レベルⅢとⅣの日数をこの表と違う数字で書いたものもあったので、日数は原文で確かめるのが安全です。

p7によると、100点に届いた時点で原則として契約解除になります。

出店を続けると判断された場合は、Ⅴ-Aの措置をしたうえで累計をリセットする決まりです。

累計は毎年1月1日にもリセットされ、年をまたいで足されることはありません。

ただし楽天は、違反の内容によって点数や措置を個別に重くも軽くもできる、と同じページに書き添えていました。

アパレルの店が踏みやすい違反と点数

点数を決めているのは、同じPDFのp8〜66にある禁止商材・禁止行為の表です(2026年9月30日 最終改定、2026-10-04 確認)。

200を超える項目のうち、服や靴、バッグの店で起きやすいものを抜き出しました。

アパレルの店が踏みやすい違反と点数。100点は偽ブランド・レプリカ。80点はおとり表示と店舗関係者のレビュー。35点は許可のない有名人画像、無関係の商標で○○風と書くこと、ブランド品の未審査販売、隠し文字、同じSKUの重複登録。20点は二重価格、No.1などの最上級、ジャンル違い、属性・タグ・製品コード、外部リンク。15点は納期・伝票番号の未登録。5点は商品画像のガイドライン違反と、3営業日以内に返答がないこと
見てほしいのは、写真と商品名の書き方だけで35点になる項目が並んでいること

いちばん重いのは偽ブランドやレプリカの100点で、1件で契約解除の点数に届きます(Ⅰ-(7)-1、p21)。

写真と商品名にも、35点の項目が並んでいました。

許可のない有名人の画像、他店の写真、「雑誌○○で紹介!」といった記載は35点です(Ⅱ-(4)-1、p54)。

商品と関係のない商標を使って「○○タイプ」「○○風」と書くのも、同じ35点でした(Ⅱ-(4)-2、p54)。

ブランド品と中古品は事前の審査が要り、通さずに売ると35点がつきます(Ⅰ-(9)-8 p26、Ⅰ-(9)-10 p27)。

二重価格、根拠を示せないNo.1、違うジャンルへの登録は20点(Ⅱ-(2)-1 p36、Ⅱ-(3)-6 p40、Ⅱ-(3)-10 p42)。

意外だったのは、店の都合によるキャンセルの扱いです。

80点の「おとり表示」の説明に、店舗都合による注文キャンセルを継続的に繰り返す行為が入っていました(Ⅱ-(1)-8、p32)。

自社サイトとモールで在庫を分け合っていて、在庫のずれでキャンセルが続く店は、ここを気にしておいたほうがよさそうです。

80点にはもう1つ、店舗関係者によるレビューの投稿があります(Ⅱ-(5)-2、p55〜56)。

家族や友人、インフルエンサーも店舗関係者に入ることと、特典の出し方の35点は、楽天のレビュー特典と規約で原文を確かめました。

商品画像のガイドライン違反は5点で(Ⅱ-(9)-35、p66)、文字20%の決まりは楽天の商品画像ガイドライン「文字20%以下」の検証で確かめました。

2026年に変わった点数

同じ違反でも、表の版によって点数が変わります。

Internet Archive に残っていた2026年3月10日の版(2026年2月27日 最終改定)と今の版を、文字として読める205項目で突き合わせました。

  • 35点から20点へ。 ランキングの表示(Ⅱ-(3)-8)、商品属性・タグ・製品コード(Ⅱ-(3)-11)、ショップ・オブ・ザ・イヤーの受賞表示(Ⅱ-(3)-18)、外部リンク(Ⅱ-(6)-2)の4つ
  • 35点から55点へ。 規格に合うか確かめられない商品など6つ(Ⅰ-(1)-14ほか)。アパレルに関わる項目は入っていません
  • 80点から55点へ。 決済の規約違反(Ⅱ-(7)-2)

間の版が残っていないので、どの改定日に変わったかは分かりませんでした。

店舗運営のガイドラインに残る古い点数

困るのは、もう1本のPDFに改定前の点数が残っていることです。

店舗運営に関するガイドライン(PDF)(2026年9月14日 更新、2026-10-04 確認)は、p247で商品属性・タグの違反を35点、p86で外部リンクを35点、p201でランキングの表示を35点と書いています。

p247の項目名は「不適切な商品属性、タグ、製品コード登録」で、3月の版の名前のままでした。

今の版では「非製品属性タグ」に変わり、p43のこの項目には配送品質向上制度の禁止事項を指す記載もあります。

つまり、同じ違反に2本のPDFで35点と20点の2つの点数がついている状態です。

制度の説明(p6)は点数を「別途定める違反点数」で足すとしていて、その表が今は20点なので、今の点数は20点と読めます。

店舗運営のガイドラインの側が改定に追いついていないと考えられますが、楽天に問い合わせて確かめたわけではありません。

配送の決まりを読んだ楽天の配送ルールでも、例外商品タグの違反を今の表の20点で書いています。

自分から退店するとき

出店の契約は、アカウントの発行日から1年です(楽天市場憲章・出店規約(PDF) 第11条 p8、2026-10-04 確認)。

満了の1か月前までにどちらからも解約の意思表示がなく、契約更新規約の条件を満たせば、1年延びます。

辞めるときの払いは、1年を過ぎたかどうかで変わります(第24条 p12〜13)。

  • 1年以内。 1年分の出店料から払った分を引いた残りと、解約日までのシステム利用料などを払って解約できる
  • 1年を過ぎたあと。 解約日の1か月前までに、楽天の決めた手続きで解約を申し出る

更新の条件も、退店の理由になりえます。

2021年4月1日以降にアカウントが発行された店は、12か月の流通金額が、最初の更新で10万円、次が30万円、その後は60万円以上であることが基準でした(契約更新規約 p88〜89)。

届かなくても、E-learningなどの講座を受ければ、その期間は基準を満たしたとみなされます(過去に2回受けた場合を除く)。

退店したあとも、楽天で得たお客さまの情報でメールマガジンやダイレクトメールを送るのは禁止行為です(02 PDF Ⅱ-(9)-5、p62。点数の欄は「−」)。

出店料の金額は、楽天市場の出店費用と手数料で計算しています。

楽天から契約を解除されるとき

解除の前段として、楽天は出店の停止、ページの削除、停止の理由の公表ができます(第21条 p12)。

停止されている間も、出店料とシステム利用料は払う決まりです。

解除の事由は第26条1項に14並び、楽天が30日前に予告して解除します(p13)。

  • 規約に違反したとき(1号)
  • 楽天から連絡が取れなくなったとき(8号)
  • モールにふさわしくないと楽天が判断したとき(10号)
  • 契約名義の如何を問わず、過去に出店契約解除になった事実が確認されたとき(12号)

違反を繰り返してモールの運営に支障が出るおそれがあるときは、予告なしの解除もありえます(第26条の3 p14)。

02 PDFのp7にも、点数の制度はこの条文による措置を妨げないとあるので、100点が唯一の線ではありません。

楽天は事由を問わず1か月前の書面の通知で解約することもでき、その場合は相応のお金の支払いを示すとしています(第26条2項 p13)。

再出店について公式が書いていること

出店規約のPDF 91ページの中に、「再出店」「退店」という言葉は1回も出てきませんでした。

再出店に関わるのは、先ほどの第26条1項12号だけです。

名義を変えて申し込んでも、過去の解除が分かれば解除の事由になる、という書き方です。

退店と再出店の流れ。自分から退店する場合は、1年以内なら出店料1年分の残りを払い、1年経過後は1か月前までに手続きし、更新基準に届かないと延長されない。楽天から解除される場合は、30日前に予告して解除、反復した違反などは催告なし、100点に達したら原則解除。再出店は、規約に再出店の定めが無く、過去の解除は名義を問わず解除の事由になり、審査の理由と基準は非公表
見てほしいのは、どちらの道から退店しても再出店の条件は書かれていないこと

出店の審査について、楽天は全ての事業者を審査し、理由と基準は一切公表していないとしています(出店審査や取扱商材に関する注意事項、2026-10-04 確認)。

審査の結果で出店を断ることや、書類や保証金を求める条件つきの出店があることも、同じページに書かれていました。

強制退店のあと何年たてば再出店できる、といった話は、公式では確認できませんでした。

この記事で分からないこと

  • 点数が変わった日。 2026年2月27日から9月30日の間の改定ですが、どの日かは分かりません
  • 35点と20点のどちらで運用されているか。 02 PDFの表は20点ですが、楽天には問い合わせていません
  • 100点のⅤ-Bの違約金。 p6の表で300万円の欄がⅤ-AとⅤ-Bにまたがって見え、Ⅴ-Bにもかかるかは読み切れませんでした
  • 再出店の可否と時期。 規約にも出店案内のページにも書かれていません
  • 画像の部分の点数。 版の突き合わせは文字として読める205項目だけで、画像の中は入っていません

まとめ

楽天の違反点数は1月1日から12月31日までの累計で、35点から表示の制限が始まります。

75点から違約金が付き、100点で原則として契約解除になります。

アパレルの店では、写真と商品名の書き方で35点、価格やNo.1の表記で20点の項目に当たりやすい作りです。

点数の表は2026年9月30日に改定され、店舗運営のガイドラインには改定前の35点が残っていました。

再出店の定めは無く、過去の解除は名義を問わず解除の事由になるので、35点の段階で止めるのがいちばん安全です。

ほかの段階の仕事と公式資料の場所は、楽天RMSとは|店舗運営でやる11の仕事からたどれます。

よくある質問

参考リンク

#楽天市場#楽天市場出店#違反点数#強制退店#ガイドライン#アパレルEC