撮影・ささげ

トルソー・ハンガー・平置きの撮影の使い分け|楽天の服115商品の画像を数えた結果

セントラルオフィス編集部公開日 約12分で読めます

スマートトリミングAIを開発している株式会社セントラルオフィスです。

服を人に着せずに撮る物撮りを始めるとき、撮影用のトルソーを買うか、ハンガーに吊るか、床に置いて撮るかで迷う方も多いのではないでしょうか。

トルソーに着せれば着た形に近く撮れるので、まずトルソーをそろえようと考える方もいるでしょう。

ただ、売れている商品のページで実際にトルソーがどれくらい使われているのかは、数字で見る機会があまりありません。

そこで、楽天ファッションと楽天市場の服115商品について、商品ページの画像2,049枚を1枚ずつ分け、物の画像を何で撮っているかを数えてみました。

商品写真の全体の組み立てはアパレルの商品撮影の記事で数えていて、ここでは物の画像の撮り方に絞っています。

これから物撮りの道具をそろえる方は、参考にしてください。

結論:まず平置きで撮りワンピースだけ立体を足す

結論から言うと、トルソーを買う前に、平置きで撮る段取りを先に作るのがおすすめです。

楽天ファッションの55商品のうち、物の画像を載せていた商品は36商品でした。

そのうち31商品に平置きの画像があり、トルソーを使っていたのは1商品だけです。

トルソーやゴーストのように服を立体で見せる画像は、ほとんどがワンピースに集まっていました。

次の図は、服の種類ごとにどの撮り方の画像がある商品が多かったかをまとめたものです。

服の種類で決める物撮りの撮り方。楽天ファッション55商品のうち、トップスは平置き10/15商品、ボトムスは平置き7/14商品、アウターは物の背面7/15商品、ワンピースはトルソーとゴースト4/11商品
見てほしいのは、ワンピースだけ立体で見せる撮り方が出てくるところです

トップスとボトムスは、平置きのほかにトルソーやゴーストを使った商品はありません。

アウターは平置きが中心で、15商品のうち7商品が物の画像で背面も見せています。

なので、トップス・ボトムス・アウターは平置きで正面と背面を撮り、ワンピースのように着た形を見せたい服が多い店だけ、トルソーかゴーストを足すのが現実的です。

数え方

数えたのは、2026年10月5日に取得した楽天の商品ページの画像です。

楽天ファッションの55商品は、10月4日に取得したランキングから選んでいます。

ランキングに並んだ商品を上から順に見て、靴やバッグなど服以外を除き、カテゴリごとに最大15商品まで拾っています。

ボトムスとワンピースは15商品に届かず、内訳はトップス15・ボトムス14・アウター15・ワンピース11です。

楽天市場は「メンズ tシャツ」「レディース トップス」「レディース パンツ」「ワンピース」で検索し、それぞれ1ページ目の上から15商品ずつ、計60商品を選びました。

画像は楽天ファッションが962枚、楽天市場が1,087枚です。

取得したのは robots.txt で許可されたページだけで、1回ごとに2.1秒以上あけています。

画像は1枚ずつ、モデルが着た写真か、物の画像か、寄りの写真かに分けました。

色の一覧・サイズ表・告知のバナーは、物の画像に数えていません。

そのうえで撮り方ごとに、その画像が1枚以上ある商品を数えています。

数え方。1 楽天ファッション55商品と楽天市場60商品を選ぶ、2 画像2,049枚をモデル着用・平置き・ハンガー・トルソー・ゴースト・寄りに分ける、3 平置きが1枚以上ある商品を平置きの商品に数える
見てほしいのは、比べている数が、その撮り方の画像を1枚以上載せた商品の数だというところです

物の画像の撮り方は、平置き・ハンガー・トルソー・ゴーストの4つに分けました。

マネキンに着せた画像も、トルソーに含めています。

物の画像の4つの撮り方の模式図。平置きは台や床に置いて真上から、ハンガーは吊って正面から、トルソーは胴の形の台に着せる、ゴーストは着せて撮り台を消す
見てほしいのは、ゴーストでは服が立体のまま、着せた台が写っていないところです

分け方に迷った画像は、楽天ファッションで962枚中94枚(10%)、楽天市場で1,087枚中408枚(38%)ありました。

楽天市場は写真に文字を重ねた画像が多く、何の写真かを決めにくかったためです。

そのため、この記事では楽天ファッションの数字を中心に書き、楽天市場の数字は傾向として並べます。

ゴーストと平置きは、画像だけでは見分けにくいものが少なくありません。

ゴーストに分けた画像と迷った印のついたハンガーの画像は、一部を拡大して見直しています。

物の画像がある商品の割合

色の一覧などを除いた楽天ファッションの写真950枚のうち、物の画像は108枚(11%)です。

残りの多くはモデルが着た写真で、物の画像は枚数で見ると脇役です。

それでも、物の画像を1枚以上載せていた商品は、55商品中36商品(65%)ありました。

モデルの写真を中心にしながら、3分の2近くの商品が物の画像も添えていることになります。

撮り方ごとに見ると、平置きのある商品が31商品(56%)で、ほかの撮り方は少数でした。

ハンガーとゴーストは4商品ずつ(7%)、トルソーは1商品(2%)です。

物の画像がある商品の割合。楽天ファッション55商品は物の画像あり65%・平置き56%・ハンガー7%・ゴースト7%・トルソー2%、楽天市場60商品は28%・17%・8%・8%・0%
見てほしいのは、どちらの売場でも平置きがいちばん多く、トルソーがほとんど出てこないところです

楽天市場では、物の画像がある商品は60商品中17商品(28%)で、楽天ファッションの半分もありません。

平置きが10商品(17%)、ハンガーとゴーストが5商品ずつ(8%)で、トルソーは0商品です。

ただ、楽天市場でゴーストに分けた画像は、8枚すべてが迷った画像です。

見直すと、バナーの中に置かれた服や、上にハンガーが見える写真が混ざっていて、ハンガーかゴーストかを決めきれないものが残りました。

楽天市場については、ハンガーかゴーストのどちらかがある商品が60商品中9商品、と見ておくのが無難です。

数えたのはランキングと検索の上位だけなので、トルソーを使う店が無いという意味ではありません。

ただ、この115商品の範囲では、トルソーは少数派と言ってよいでしょう。

カテゴリ別の撮り方の内訳

では、どの服で何を使っているのでしょうか。

楽天ファッションの4カテゴリで、撮り方ごとの商品数を並べました。

楽天ファッションのカテゴリ別の撮り方の商品数。トップス15商品は平置き10・ハンガー2・物の画像なし5、ボトムス14商品は平置き7・物の画像なし7、アウター15商品は平置き10・ハンガー1・ゴースト1・物の画像なし5、ワンピース11商品は平置き4・ハンガー1・トルソー1・ゴースト3・物の画像なし2
見てほしいのは、トルソーとゴーストのある商品がワンピースの行に集まっているところです

ボトムスでは、物の画像がある7商品に平置き以外の撮り方はありません。

トップスも平置きが10商品で、ハンガーは2商品です。

この2商品のハンガーの写真は、どちらも部屋の中で吊ったもので、白い背景の前ではありませんでした。

アウターは平置きが10商品で、ハンガーとゴーストが1商品ずつです。

ワンピースだけは様子が違います。

11商品のうち平置きが4商品、ゴーストが3商品、トルソーとハンガーが1商品ずつで、立体で見せる撮り方が平置きと同じ数だけ出てきました。

平置きでは、ウエストから裾への広がりや布の落ち方が伝わりにくいからだと考えられます。

トルソーを使っていた1商品は、正面と背面を3組、計6枚載せていました。

1回の撮影で何枚も撮るなら、トルソーに着せる手間は1商品あたりで薄まります。

楽天市場では、物の画像がある商品はメンズTシャツで15商品中9商品と多く、ほかの3つの検索語では2〜3商品です。

正面と背面

背面を載せるかどうかも、カテゴリではっきり分かれました。

物の画像で背面を見せていた商品は、アウターが15商品中7商品、ボトムスが14商品中4商品です。

ワンピースは11商品中2商品、トップスは15商品中1商品だけです。

背面の画像がある商品(楽天ファッション)。物の画像はアウター7/15・ボトムス4/14・ワンピース2/11・トップス1/15商品、モデル着用はアウター10/15・ボトムス7/14・ワンピース3/11・トップス3/15商品。楽天市場60商品では物の画像の背面は1商品
見てほしいのは、物の画像でもモデルの写真でも、背面が多いのはアウターとボトムスだというところです

モデルが着た写真の背面も、アウターが10商品、ボトムスが7商品で、同じ2つのカテゴリに多く見られました。

アウターならフードや背中の切り替え、ボトムスならポケットの位置のように、後ろ側に買う前に見たいところがある服だからだと考えられます。

背面の物の画像21枚のうち、15枚は平置きでした。

残りはトルソーが3枚、ゴーストが2枚、ハンガーが1枚です。

背面は服を裏返して置けば撮れるので、背面のためにトルソーを買う必要はありません。

楽天市場では、物の画像で背面を見せていた商品は60商品中1商品だけです。

モデルの写真を含めても背面のある商品は8商品で、そのうち1商品は向きの判定が難しい画像でした。

背景の色

背景は、画像の縁の色を機械で判定して分けています。

目で見て分けたものではないため、縁だけが白い画像も白に数えました。

楽天ファッションの物の画像108枚では、白が45枚、薄いグレーが29枚で、合わせて7割近くを占めます。

柄や部屋の景色が写っていたのは31枚、色のついた背景は3枚です。

物の画像の背景(楽天ファッション108枚)。白45枚・薄いグレー29枚・柄や景色31枚・色あり3枚。平置き83枚は白34・グレー26・景色20・色3、ハンガー10枚は景色7・白3、ゴースト9枚は白8・グレー1、トルソー6枚は景色4・グレー2
見てほしいのは、ハンガーは景色の中で、ゴーストはほぼ白の背景で撮られているところです

撮り方ごとに見ると、ハンガーは10枚中7枚が景色の中で撮られていました。

ゴーストは9枚中8枚が白です。

着せて撮った後に台を消し、服だけを白の上に残す作り方なので、白に集まるのは自然な結果でしょう。

トルソーは景色が4枚、薄いグレーが2枚でした。

平置きは白が34枚、薄いグレーが26枚、景色が20枚と分かれていて、平置きなら白でなければいけない、ということはなさそうです。

楽天市場の物の画像53枚は、白が23枚、柄や景色が25枚です。

楽天市場は文字を重ねた画像が多かったので、柄や景色にはそうした画像も混ざっていると考えられます。

トルソーを買う前に確かめること

ここまでの数字から言えるのは、トルソーが無くても、平置きで物の画像をそろえている商品が多いということです。

売る服がトップスとボトムスの中心なら、まず平置きで撮り方を決めるのが手堅いと思います。

一方で、ワンピースが多い店なら、11商品中4商品がトルソーかゴーストを使っていたことは判断の材料になります。

ここから先は数えたデータではなく、撮り方ごとの一般的な違いです。

撮り方ごとの特徴(一般的な違い)。平置きは台か床があれば撮れるがカメラの傾きで形が変わる、ハンガーは部屋の景色ごと撮れるが肩から下の形がそろいにくい、トルソーは着た形に近く写るが服のサイズと合わせる、ゴーストは白背景で立体に見せられるが撮った後に台を消す
見てほしいのは、どの撮り方にも撮る前か撮った後のどちらかに手間があるところです

トルソーは肩と胸と胴の形がある台なので、着たときに近いシルエットで撮れます。

その代わり、服のサイズとトルソーの胴回りが合わないと、服が余ったり突っ張ったりして写ります。

ハンガーは道具が少なく済み、部屋の中で吊ればそのまま景色ごと撮れる方法です。

ただ、肩から下の形はハンガーの幅と服の重さで変わるため、商品ごとに形をそろえるのは平置きより難しくなります。

ゴーストは、トルソーなどに着せて撮った写真から台を消して作ります。

撮った後の作業が増えるので、作り方はゴーストマネキンをAIで作る検証を見てください。

平置きは真上から撮るので、カメラの傾きで服の形が変わります。

どれくらい傾くと形が変わるかは、服の平置き撮影の検証で測りました。

トルソーに着せた服をスマホで撮るときの倍率と距離は、スマホで商品撮影するときの倍率と距離で計算しています。

自分で撮らずに撮影代行へ頼む場合は、平置きかトルソーかで1カットの単価を分けている会社もあり、商品撮影代行の料金で数えました。

撮った後にそろえる

撮り方を決めても、商品ごとに服の大きさや位置がずれると、一覧に並べたときにばらついて見えます。

平置きでもトルソーでも、撮った後に服の上端と下端を合わせて切り抜けば、一覧の見た目はそろいます。

物撮りの画像の切り抜き方は、アパレル物撮りのトリミングの検証で4つのルールを比べました。

まとめ

楽天ファッションの55商品で、物の画像がある商品は36商品で、そのうち31商品に平置きがありました。

トルソーを使っていたのは1商品、ゴーストとハンガーは4商品ずつです。

立体で見せる撮り方はワンピースに集まり、アウターとボトムスは背面も載せる商品が多くなっていました。

トルソーを買うのは、ワンピースのように着た形を見せたい服が多いときで足ります。

それ以外の服は、平置きで正面と背面を撮るところから始めてください。

商品写真の全体の組み立ては、アパレルの商品撮影の記事にまとめています。

よくある質問

参考リンク

#商品撮影#トルソー#物撮り#服の撮り方#アパレルEC